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人が「温泉らしさ」を感じるまず最初の指標は、色です。 信州の色つき温泉のほぼ全ては、こちらで総花的に取り上げています。 ここでは、信州の温泉でインパクトのあるお薦めの色つき温泉を取り上げます。 信州は代表的泉質が全て揃っており、様々な色の温泉があります。 といっても、透明のお湯も多く、他の温泉天国の県（たとえば鹿児島など）と比べると色つき温泉が必ずしも多いわけではありません。 それだけに、色つき温泉を見るとテンションが上がります。

温泉と言うと一番初めに思い浮かぶのが「白色」かと思います。白濁のお湯は見るだけで癒し効果があるように思います。 信州で白色の温泉と言えば、まずは白骨温泉が挙げられると思います。 数年前に白くするために入浴剤を入れていたことが問題視されましたが、わざわざそのようなことをしなくても、十分良質な白濁温泉です。 泡ノ湯旅館の混浴露天が有名ですが、個人的には、新宅旅館のお湯が新鮮で好みです。白濁のお湯が満ちたひょうたん型の露天風呂も風情があります。 次に挙げられるのは野沢温泉でしょうか。 野沢温泉の多くの源泉は透明ですが、真湯源泉は白濁しています。共同浴場真湯は緑が混じった白濁の中に黒色の湯の花が舞っている特殊なお湯で、インパクトがあります。

個人的に一番好きな色は、透明感のある緑色のお湯です。 緑色のバスクリンを入れたような色と言えば分かりやすいかもしれません。 特に単純硫黄泉でこのような色が付いていることが多く、信州の温泉でもいくつかあります。 まず、信州で一番有名なのは熊の湯温泉でしょう。 独自源泉を持つ熊の湯温泉ホテルの内湯はスキー場の目の前にあるとは思えない秘湯ムードが漂います。この色のお湯が味わえる他と異なり露天風呂であることから、太陽の光に照らされて本当に鮮やかに輝きます。 戸倉温泉のいくつかの温泉銭湯は、安価で贅沢な緑色の温泉が楽しめます。 日によってお湯の調子は違うと思いますが、一番緑色が鮮やかなのは、戸倉観世温泉だと思います。その次が戸倉国民温泉、万葉超音波温泉の順番かと。 どこの温泉も地元民で賑わっています。 あまり知られていませんが、上諏訪温泉のいくつかの源泉は緑色に染まっています。共同浴場で楽しめるのは、衣温泉と大和温泉です。周囲の家にはこの同じ源泉が供給されており、家庭でこの名湯が楽しめるのは羨ましくてなりません。

茶色いお湯は、信州でもいくつかあります。 ナトリウム塩化物泉が色づいていることが多いです。しょっぱい特徴も併せ持っていることがあります。汗が引かないため、保温効果があります。 その他鉄泉なども。 いくつもありますが、インパクトが強いのは、松代温泉です。 加賀井温泉はしゅわしゅわした源泉に触れることが出来ます。新鮮な茶色い源泉はたまりません。 秋山郷の秘湯、小赤沢温泉楽養館も、茶色いインパクトのある温泉です。ホースのような注ぎ口から、炭酸分を多く含んだお湯がぼこぼこと注ぎ込まれています。 小赤沢という名がぴったりの、赤いお湯です。 日本全国でもトップクラスの赤いお湯と言われるのは、天狗温泉です。 ダート道を上っていくのは、結構大変ですが、一見の価値があります。

信州で紅茶色のお湯が楽しめるのは、そう多くはありません。 中でも上諏訪温泉で自家源泉を持つホテル鷺乃湯の源泉は非常にレベルが高いと思います。 内湯は太陽の光に湯気が煌めき、庭にある露天風呂も風情があります。何と言っても、源泉掛け流しの樽風呂がいいです。 信州でほぼ唯一のモール泉を存分に味わいたいところです。