山の中にある温泉で、なかなかアクセスが大変なところにある。
それでもわざわざ訪れたのは、ここの共同浴場にどうしても入りたかったから。
この共同浴場は看板が一つも出ておらず(建物にもなにも書いていない)、情報がなければ、絶対に辿り着かないだろう。
170円で入ることができる。完全に無人で前例も案内もなくどこに入れていいのか分からないので、出たときに適当に置く。
浴室は地下にあり、横を流れる川と同じ位置まで下がったところにある。その下がる階段が螺旋階段であり、これがとにかく風情がある。暗い螺旋階段をどんどん下りていくと、そこに浴室がある。
明かりも入らず、暗い浴室である。
そこに小さな湯船が一つ。湯口はないが、お湯が溢れている。そう、ここは足下湧出温泉なのである。
ちょっと薄く白みがかったお湯はつるつるする良泉。下の方からお湯が時々ごぼっと出てくるが、どのような仕組みになっているのか気になってしょうがない。絶えず流れ出るから、かなりの量湧出しているようである。
暗い浴室の中の足下湧出温泉。これはトリップできる。
螺旋階段とこの足下湧出の不思議な温泉。
この素晴らしい共同浴場がいつまでもひっそりと残ることを望んでならない。
(H21/5) |
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