別府駅から徒歩３分程度。
ちょっと分かりにくいところにあるが、きょろきょろしながら歩いて行くと、住宅街の中の小路に、普通の民家に紛れて「春日温泉」と書かれた建物があった。
小路の方を向いて仕事をしていた女性がいて、入っていこうとすると、横に回るように手振りで指示される。何か公民館の別の仕事をしている人のようだ。
建物の脇に回り、そこでお賽銭のように１００円を入れる。
扉を開けると、いきなり湯船が目に入る。脱衣所・浴室一体型の施設である。
透明感のある薄緑色のお湯で感激する。
湯口の上の方に仏が置いてある。お湯を尊重する姿勢の現れであろう。
湯口のところに棒が差し込めるようになっており（「入浴後は湯元の棒を深い穴のほうに立ててください！」と書かれている。なにかやらしい）、それにより浴槽へのお湯の流入量が調整できるようになっている。私が入った時はその棒が差し込まれており、新しいお湯はそのまま外に流されていて、浴槽内の温度はきわめて適温になっていた。
新鮮な香りのするお湯が非常に心地いい。路地裏にあって静かな雰囲気なのがまたよく、しばしトリップする。
こういう路地裏温泉が、別府のもう一つの真骨頂だろう。普通だったら地元専用となってもおかしくないこの温泉が、１００円で開放されている。その価値はとてつもなく大きい。
同じことが上諏訪でできないのか・・と思ってしまうのは、悪い癖だ。
ここに入って、まだ少し時間はあったが、このいい印象を崩したくなくて、とりあえず別府の共同湯巡りの締めとした。８時前に別府駅前を出発して、２時間半で６つの共同浴場を巡る。それぞれ歩いて１０分以内の距離にあるからこそできることである。これでも回れたのは一部。
ここ別府は、共同湯好きにとっては、聖地である。
（H24/5) |
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春日温泉 
